事業概要Business
主な事業
都計協は設立以来一貫して、計量思想の普及・啓蒙、適正計量の実施、各種の計量改善普及活動事業を意欲的に展開してきております。
1.計量思想の普及・啓発に係る事業
計量思想の普及・啓発、計量法の周知等を目的に次の情報を有効的に配布しています。
- 東京都内、区、市で開催される消費生活展に参加し、計量に係る知識の普及、啓発事業。
- 計量相談への対応。
- 「とうきょうの計量」を年6回発行し、東京都計量検定所、東京都計量協会、計量関係団体の事業活動を広報。
- 計量記念日ポスターを毎年作成し、無料で会員や事業所、薬局、スーパー等に配布。
2.計量記念日等に関する事業
(1)都民計量ひろばの開催
都計協では11月1日の計量記念日に、都民の方々に楽しみながら計量制度への理解を深めてもらうことを目的に、東京都計量検定所、関係団体と共催で「都民計量のひろば」をイベント形式で開催してきております。令和2年度~4年度はコロナ禍の影響からイベント開催を中止とし、当協会のホームページに特設webページ「web版都民計量のひろば」を開設して実施してきましたが、令和5年度では4年ぶりにJR新宿駅西口イベントコーナーで開催、都民へ計量制度の啓蒙と正しく計ることの大切さを訴えました。ひろばでは健康・環境・食品・水道ガス、電気等をテーマとした計量コーナーの設置、計量体験コーナー、計量相談コーナー、さらには、計量士による計量マジック、箏・マリンバの生演奏などが行われ、多くの老若男女の来場者に対し、計量の大切さや計量器の役割を認識、計量を身近に感じていただく大変良い機会となりました。イベント開催結果については詳細を、当協会のホームページに掲載していますのでご覧願います。
(2)計量記念日のつどいの開催
経済産業省では11月1日を計量記念日と定め、当月を計量強調月間としていることから、都計協ではこの期間中に「計量記念日のつどい」を開催して、計量思想の普及、適正計量の実施、計量技術の改善、計量器の改良・工夫等に顕著な業績をあげた経営者、従事者、事業所に対し、東京都生活文化スポーツ局局長感謝状、東京都計量協会会長表彰を顕彰しています。
また、計量管理強調月間「標語」を募集し、計量管理研究部会で選考・審査し、優秀作品を表彰しております。
(3)勲章、褒章、大臣表彰、都知事表彰への推薦
基準適合者を関係機関に推薦し事業の振興を図ってきています。令和4年度、5年度では次の方々が受賞されました。
【令和4年度】
経済産業大臣表彰(計量関係功労者) | 1名 |
経済産業省産業技術環境局局長表彰 | 1名 |
東京都功労者表彰(知事表彰) | 1名 |
東京都生活文化スポーツ局局長感謝状 | 3名 |
一般社団法人 東京都計量協会会長感謝状 | 1名 |
一般社団法人 東京都計量協会会長表彰 | 5名1事業所 |
計量管理強調月間「標語」最優秀賞表彰 | 2名 |
〃 佳作表彰 | 2名 |
関東甲信越計量団体連絡協議会会長感謝状 | 1名 |
【令和5年度】
経済産業省産業技術環境局局長表彰 | 1名 |
東京都功労者表彰(知事表彰) | 1名 |
東京都生活文化スポーツ局局長感謝状 | 3名 |
一般社団法人 東京都計量協会長感謝状 | 1名 |
一般社団法人 東京都計量協会会長表彰 | 5名 |
計量管理強調月間「標語」最優秀賞表彰 | 2名 |
〃 佳作表彰 | 2名 |
関東甲信越計量団体連絡協議会会長感謝状 | 1名 |
3.出前計量教室の開催
都内の小学校における計量関係の学習を支援するため都計協では、東京都計量検定所、東
京計量士会など関係機関・団体と協力し、出前計量教室を実施しております。
令和5年度では「棒はかりのつくり方」「いろんな温度をはかろう」について、4校10教室、272名の児童に対し教室を開催しました。
また、夏休み計量教室を2区2会場で親子18名の参加を得て開催し、「棒はかりのつくり方」を実施しています。
4.ジュニア計量学校の実施
計量(はかること)について、子供たちは知識として単位は知っていても、日常生活や遊びの中で実際に感じたり考えたりする経験が少なくなっています。また、出前計量教室を実施した学校の先生からは、計量に関する授業について、子供達の理解をより深められるような、指導の補助になるものを要望されてまいりました。
そこで、ジュニア計量学校では、授業の中で「重さ」を比べたり測定したりする体験を通して、数値化することの良さや普遍単位の必要性を認め、生活や学習に活用しようとする態度を養うことのできる学習プログラムを提案し、授業で活用してもらうことを目的に実施するものです。
現在、東京都計量検定所と共同で、東京都教育委員会、お茶の水女子大学付属小学校、関係メーカーの協力を得ながら実現に向けた準備を進めており、令和6年度中に実施校の募集に入る予定です。
5.計量管理研究部会の活動
都計協では協会内に計量管理研究部会を設置し、企業における計量管理の育成、発展に寄与することを目的に、生産関係16社、流通関係10社の26社で活動を行ってきております。
主な活動内容は次の通りです。
- 計量管理主任者養成講習会の開催(年2回)
- 計量記念日「標語」募集
- 計量功労者の表彰
- 企業見学、計量講演会、技術講習会等の開催
- 計量管理の推進を図るための方策の検討
- 計量情報の提供、意見交換
この中で、毎年、計量管理強調月間で使用する「標語」募集では、令和4年度、5年度では次の作品を選定し、ステッカーに印刷したものを会員や薬局、スーパー等に配布、掲示いただいています。
- 令和4年度 最優秀作品 「日々の経済 支えます 暮らしの中の 適正計量」
- 〃 「明るい未来へ たゆまぬ管理 正しく量って 確かな信頼」
- 佳作 「計量で未来に届けるプレゼント 実現しようSDGs」
- 〃 「お客様とのお約束 正しい計量 築く信頼」
- 令和5年度 最優秀作品 「正しい知識で確かな計量 みんなで取り組む計量管理」
- 〃 「正しい手順で 正しく量る 持続可能な 計量管理」
- 佳作 「小さな目盛で大きな保証 あなたが主役の計量管理」
- 〃 「私が守り みんなで繋ぐ 正しい計量 確かな品質」
6.計量に関する諸問題の調査、研究
(1)計量制度に係る講演会、講習会、研修会の開催
計量に関する情報を共有し、生産活動、社会活動を支援するために都計協の会員や適正計量管理事業所を対象に講習会を開催しています。
- 適正計量管理主任者養成講座の開催
- はかりの検査方法(実習)の開催
- 適正計量管理主任者フォローアップ講習会の開催
- 計量技術講習会の開催
- 計量管理講習会の開催
(2)自動はかりの特定計量器指定に係る情報収集と周知
平成29年に自動はかり(自動補足式はかり、ホッパースケール、充填用自動はかり、コンベヤースケール)が計量法の特定計量器に追加され、検定が開始されることになりました。これに伴いその情報を収集し関係者へ周知しています。
(3)関東甲信越地区計量団体連絡協議会への参画
東京都をはじめとする1都9県の計量団体では、関東甲信越地区計量団体連絡協議会を設置し、計量を取り巻く諸問題、計量制度等について協議・問題解決にあたってきています。
都計協はこの協議会に積極的に参画し、他県計量協会、計量士会と連携を図りながら計量制度に係る諸問題の解決を図るとともに、協議会の事務局業務を引き受け連絡協議会の活動を支援してきております。
(4)都計協の団体会員である一般社団法人 計量器コンサルタント協会の事務局業務を引き受け、同協会の活動をバックアップしています。
(5)指定定期検査機関等連絡協議会(東京都計量検定所、東京都計量協会)を通じ、指定機関の運営等について情報交換を行ってきています。
7.講演会・講習会等の開催
内外の経済情勢、環境の変化等に伴い、経済、市場、労務、財務、技術等に係るテーマを適宜取り上げて講演会、講習会などを開催しています。
8.行政施策等に関する協力事業
計量法をはじめとした各種法令に基づく行政施策に対し、関東甲信越地区計量団体連絡協議会あるいは関係団体と連携して業界意見の反映に努め、施策の実現に協力してきています。
9.指定定期検査機関による定期検査、指定計量証明検査機関による計量証明検査の実施
都計協は東京都及び八王子市から、指定定期検査機関(計量法第20条第1項)及び計量証明検査機関(同第117条第1項)に指定され、適正計量の確保、推進に資するため「はかり」の定期検査及び計量証明検査を実施しています。
当協会の職員である計量士(国家資格取得者)や計量職員(国の計量教習所の講習を受講した者)が事業所に赴き、大型はかり、中型はかり、小型はかり、分銅等を検査しています。
令和5年度の検査実績は次の通りです。
小型はかり | 東京都 | 15,807台 |
中型はかり | 東京都 | 10,180台 |
大型はかり | 東京都 | 508台 |
〃 | 八王子市 | 1,853台 |
10.計量士による代検査、計量管理業務、及び計量器検定申請事務の代行事業の実施
(1)量目検査及び計量管理事業の実施
スーパー等流通事業におけるはかりの設置状態、零点の調整、計量方法等について適切な指導を行うとともに、適正計量管理事業所及びそれに準じた事業所には量目検査を含む計量管理を実施しています。
令和5年度検査実績
法定検査台数 12,708台
適正計量管理事業所検査台数 356台
計量証明検査台数 0台
自主検査台数 7,924台
(2)日本郵便(株)、日本郵政(株)計量管理業務の受託事業
東京支社管内の郵便局(普通局、特定局)の窓口用はかり、証紙発行器用はかり、集荷用はかり、検査用分銅の検査、及び日本郵政(株)の管理下にある健康管理センター、病院等の計量管理指導を実施してきています。
令和5年度検査実績
窓口用・集荷用 3,135台
自主検査用分銅の校正 2,833個
計量管理指導事業所数 728事業所
(3)タクシーメーター装置検査場における検査補助業務の実施
東京都ではタクシーメーターの装置検査を、港南検査場及び深川検査場において年間約45,000台実施しています。都計協は東京都からメーター検査の補助業務を受託し支援業務を行っています。
(4)豊洲市場おける計量管理業務
豊洲市場は2018年に築地市場から移転した水産物、成果物を取り扱う総合市場です。
都計協はこの市場で取引に使用されている3,000台あまりのはかりの定期検査及び計量管理業務を行っています。
(5)東京都手数料等徴収業の実施
計量法関係手数料等の収受について東京都から委託を受け行っています。