Web版「都民計量のひろば」2021Festival of The Measurement Day

健康と計量のコーナー

正しい健康用計量器の使い方  家庭用計量器の正しい使い方  体重計の不思議

パンダの身体測定   体温計と血圧計 電子体温計の正しい使い方は?

血圧計の正しい使い方は? パルスオキシメーター   コロナウイルス検査


今年も、新型コロナウイルスの感染拡大が大きな問題となっています。

そんな中で、わたしたちの健康を守るため、計量がこれまで以上に重要な役割を果たしています。

このコーナーでは、ご家庭で健康管理のために使用する計量器の正しい使い方をご紹介します。



正しい健康用計量器の使い方


●家庭用計量器の正しい使い方


体重測定のための「ヘルスメーター(一般用体重計)」と「ベビースケール(乳児用体重計)」、食品を調理する際に使用する「キッチンスケール(調理用はかり)」は、家庭で健康管理のために使用する「はかり」です。

これらの「はかり」は、「家庭用特定計量器と呼ばれています。

製造や輸入販売する事業者等には、「はかり」の性能が法で定める技術基準を満たすことを購入者に示す、
下図の「家庭用特定計量器の表示」を付して販売することを義務付けています。

(法53~56条、施行令14条、施行規則22条)

このマークが正しく表記されているか家庭や職場の計量器を確認してみましょう。

これらの家庭用「はかり」は、精密機器です。正しい使い方をしないと正確に計量することができません。
下に示す事項に注意して正しく使いましょう。

「はかり」は、平らで固い台やテーブルの上に水平に置いて使用しましょう。
「はかり」に何も載せていない状態で正しく「0」が表示されていることを確認してからはかりましょう。
「はかり」の載せ台の中央に計量物を載せましょう。
温度の激変、風、高湿度、振動などは「はかり」の大敵です。


●体重計の不思議 (㈱イシダ『「はかる」の辞典』より)


体重計は、はかり方によっては表示される体重が変わってしまうことがあります。
そんな体重計の不思議をいくつか見てみましょう。

私たちが「地面」の上にたっているとき、体の重さによって地面に重力(地球が身体を引っ張る力)が働いています。
同時に、それに対して地面が身体を押し返す力も働いています。
じゅうたん上のほうが「体重計」の表示が軽くなるのは体重をはかった場所の床がやわらかいため。
力がやわらかいじゅうたんに吸収されてしまうためです。
つまり、じゅうたん上では重力に対して「はね返しの力」が弱いからなのです。

※ 体重をはかるときは、体重計を固い床の上に設置して使用しましょう

これも実験1の原理とよく似たものです。
硬い地面と柔らかい地面では、重力と反対方向に働く抵抗力も違ってきます。
水面が支えることの出来る重力は硬い地面と比べるとずっと小さいはずなので、水上の方が軽くなります。
また、これには、水の浮力の影響も関係してきます。

※ 大きな船の上で体重をはかれば、地面の上ではかるのと変わりません。固い板の上でも板の下が水や柔らかいものの場合など、ちょっと動くとその動きで浮き沈みが感じられるような場所にはかりを設置すると体重は正しくはかれないので注意しましょう。

もし、斜面でもはかれる「体重計」があったら…。
このような場合、物の質量は斜面に対して平行に落ちようとするとする力と、 重力(地球が引っ張る力)に分解されます。
そのため、「体重計」の載せ台に垂直に加わる力は小さくなるので、 「体重計」に表示される重量は軽くなります。

※ 体重をはかるときは、水平な場所にはかりを設置して体重をはかりましょう

これは地球の自転による遠心力の大きさが影響しているためです。
重力は、南北の緯度上では南極や北極において最大となり、赤道上では最小となります。
同じ緯度の場所では、平地よりも山の上などの高度が高い場所ほど小さくなります。

例えば、計算上では、標高3776.12 mの富士山の山頂では、平地よりも約1/1000軽くなるということになります。

物が下に落ちるのは、物体を地球が引っ張っている重力のせいです。
この重力は、ニュートンの運動の法則により「質量×加速度」で求められますから、 重力加速度は質量に比例するということになります。
この実験で、地球上で50 kg、月面上で8.3 kgとなったのは、 月面上での重さ(重力の大きさ)が地球の1/6になるという原理に基づく結果です。

ただし、これは一般的な体重計だから出た結果で、もし、天びんではかった場合には、 本質的なものの重さ(質量)はどこに行っても変わらないので、地上と同じ50 kgの分銅と釣り合います。
つまり、天びんで体重をはかると、月面上でも8.3 kgとはならず、そのままなのです。

11階建てのとあるマンションのエレベーター内で、 1階で「体重計」に乗り11階までの間の体重をはかってみました。
結果はごらんのとおり。
1階から11階に到着するまでの間には、加速⇒等速⇒減速が行われ、 それぞれに応じた体重を示すことがわかりました。

これは、「慣性の法則」によるもので、 上昇直後は静止の状態を続けようとする下向きの慣性力が働き、体重は重くなります。
逆に停止直前には、まだ上昇しようとする上向きの慣性力が働くため、軽くなるという訳なのです。

あのフワッと浮いた感じや、ギュット押さえつけられたような圧迫感の正体はここにあったのです。

慣性の法則
静止する物体は、物体に力が働かなければ永久に静止の状態を続け、動いている(運動している)物体は、物体に力が働かなければ等速直線運動を続けます。これは、物体は本来なら静止の状態も含めて、その速度を保とうとする性質を持っていることを示しています。この性質を慣性というのです。


●パンダの身体測定


みなさんもご存じのとおり、僕たち「はかるん兄妹」と同じ双子の兄妹パンダが上野動物園で誕生したよ。お姉さんのシャンシャンの弟と妹して、お父さんのリーリーとお母さんのシンシンとの間に生まれたんだ!この2頭の兄妹の成長の様子を僕たちが紹介していくね。

誕生日時は、お兄ちゃんのオスの赤ちゃんシャオシャオ(暁暁)が2021年6月23日(水) 1時3分、妹のメスの赤ちゃんレイレイ(蕾蕾)が同日2時32分だったんだ。

上野動物園では、この2頭の双子の赤ちゃんの身体測定を定期的に行っているよ。すくすく育って、動物園で公開される日が来るのが楽しみだね。

お兄ちゃん、私たちとと同じで、元気な双子ちゃんたちは身体測定時にじっと動かずにいてくれないから、飼育員の人たちは測定の際にはさぞ苦労していることでしょうね!


ここから、シャオシャオとリーリーの成長記録を紹介するわね。使っている写真や測定データは、上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」https://www.ueno-panda.jp/から引用しているから、気になったら見てみてね

シャオシャオとリーリーの体長と体重の推移(0日齢から50日齢まで)

体重と身長の成長の様子は、下の0日齢から50日齢までの体長と体重の増加の様子を示したグラフを見れば一目瞭然だね。お姉ちゃんのシャンシャンの時と同じで、順調に成育してることがわかって一安心だよ。お姉ちゃんのシャンシャンの時と同じで、順調に育っていることがわかるね。ちなみに、「#1」がオスのシャオシャオ、「#2」がメスのリーリーを示しているよ。

シャオシャオとレイレイの成長記録(画像)

ここからは、シャオシャオとレイレイ兄弟の成長記録の画像を紹介するわ。どんどん大きくなっているのが一目瞭然ね!ぬいぐるみみたいで本当にかわいい!。

 

これからも、シャオシャオ(暁暁)とレイレイ(蕾蕾)兄弟の情報は、随時更新するから楽しみにしてね!


去年紹介したお姉さんのシャンシャンの成長記録は、こちらからPDFがダウンロードできるよ!

もっと詳しい情報が知りたい方は、上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト
「UENO-PANDA.JP」に詳細な情報が載っているから、見てみてね!


●体温計と血圧計


下の図の体温計血圧計は一般の家庭の健康管理に重要な計量器です。

そのため、不適正な体温計と血圧計が市中に出回り使用されると健康に大きな問題がおきてしまいます。

これを防ぐため、計量法ではこの2器種の計量器には「譲渡の制限」の規定が定められています。

この規定により、法定の基準を満たすことを示す検定証印又は基準適合証印が付されたものでなければ、販売できないとことになっています。加えて、譲渡、若しくは貸し渡すために所持することもできません(法57条、施行令15条)。

※ただし、計量法の規制対象となる特定計量器に指定されているのは、体温計では抵抗体温計とガラス製体温計、血圧計はアネロイド型に限られます。


 電子体温計の正しい使い方は?


体温計にはガラス製体温計と電子体温計があります。
最近では、電子体温計が家庭で多く使われています。

この電子体温計には、大きく分けて次の2種類に分類できます。
①身体に直接接触させて測定する抵抗体温計
②身体に直接接触させない非接触式の体温計 (放射温度計と呼ばれる耳式体温計や熱画像式など)

体温計の種類

電子体温計の中では抵抗体温計が安価で正確なため、家庭や病院等で一番多く使われています。
そのため、計量法ではガラス製体温計と共に、この抵抗体温計だけを特定計量器と定めて規制しています。

抵抗体温計は、計量法により、検定に合格した正確さや耐久性などの技術基準を満たしたものだけが流通する仕組みが確定されているため、私たちは安心して使用することができます。

一方、計量法で規制されていない他の2機種は、耳の中や皮膚表面の赤外線などから体温を推定する測定方法です。
非接触式なので、最近の新型コロナ対応で、施設の入り口などでの検温でよく使われています。
皮膚の表面の温度を測定して、体の内部の温度に換算して体温として表示しています。
検定が行われないので、正確に計量するためには、使用者が定期的に調整しながら使用する必要があります。

非接触式温度計については、日本計量振興協会の「計量のひろば63号」で特集していますのでご覧ください。

抵抗体温計の測温方法には実測式と予測式の2種類があります。
それぞれに特徴があるので、用途を選んで使用してください。

① 実測式は正確にはかれますが測定時間を長く要します (約10分)
② 予測式は短時間で測定できますが測式と比べると正確さが落ちます

正しく体温を測定するためには、測定場所も重要です。
身体の奥の温度(中枢(核心)温)に近い数値を示す場所の温度を測定しなくてはなりません。
脇の下、口の中(舌下)、肛門(おしり)などの部位にしっかりと体温計の測温部を接触させて測温してください。

体温の正しい測り方は(一社)日本計量機器工業連合会のホームページ「はかる世界のあれこれ」をご覧ください。


●血圧計の正しい使い方は?


血圧計は血圧をはかるための圧力計です。
その種類は、圧力計の分類で液柱式と液体を使わないという意味のアネロイド式があります。
また、測定方法の違いで血管に直接つなぐ直接法と間接法(非観血式)とがあります。

一般に家庭で使用されているのは、非観血式のアネロイド式血圧計です。
計量法では、この非観血式のアネロイド式血圧計を特定計量器と定めて規制しています。

圧力のSI単位はパスカル(Pa)ですが血圧測定の場合には計量法で、
水銀柱ミリメートル(mmHg)の使用が用途を限定して認められています。

ご家庭で使用される電子式血圧計は、腕帯(カフベルト)を巻く位置で上腕式と手首式があります。
心臓からの距離が近く、自然と心臓と同じ高さで計測できる上腕式が比較的正確だと言われています。
血圧を正しく測定するためには、血圧計の使用方法を守ることです。
血圧は一日のうちに変動し、測定時の状況でも変動しますので注意が必要です。
かかりつけの医師の指示や取扱説明書の記載事項に従って計測してください。

血圧の基礎知識については、㈱タニタHP「血圧の基礎知識 Q&A」も参考になりますのでご覧ください。


●パルスオキシメーター(経皮的動脈血酸素飽和度測定器)


「パルスオキシメーター」は、近年、コロナ禍においてよく耳にするようになった測定器です。

使い方は、下の画像のようにクリップになっている部分を開き、指を挟み爪の部分が発光部にあたるように奥まで差し込むだけです。

皮膚の上から光をあてて、動脈血の「赤み」を測定する原理の測定器で、測定値は経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2:Oxygen(酸素)のSaturation(飽和度)をPercutaneous(経皮的)に測定するの意味)として数字で表わされます。

この指を挟むだけで採血せずに血液中の酸素濃度を測れる「パルスオキシメーター」は、胃カメラと並ぶ日本発の医療技術の代表とも言われています。

SpO2は、血中のヘモグロビンのうち何%のヘモグロビンが酸素と結合しているかを示し、最大値は100%になります。一般的には95~99%であればあまり大きな問題はありません。ただし、100%だと時によっては過呼吸など、呼吸が多すぎることを疑う必要があります。93%以下になると息苦しさや呼吸困難を感じることがあります。

特に高齢者や糖尿病の方の中には、呼吸調整を行う調節機能が落ちていて呼吸困難を感じにくくなることがあるので、呼吸状態の悪化を見落とさないようにすることが大切です。

血液の色は、主成分の赤血球に含まれるヘモグロビン(色素)の量に左右されます。動脈を流れる血液は酸素を多く含んだヘモグロビンが存在するので鮮やかな赤い色をしています。一方、静脈を流れる血液は老廃物や二酸化炭素を多く含んでいるので暗い赤色をしています。静脈から採血する血液が黒っぽく見えるのはそのせいなんですね。そのため、SpO2の値があまりに低いと、酸素不足によって酸素と結合するヘモグロビンが少なくなって血液の赤色の鮮やかさが弱くなり、皮膚や粘膜が青紫色になるチアノーゼが現れることがあります。

なお、血液中の酸素飽和度の測定方法には、実際に血液を採血して測定する方法もあり、こちらはSaO2(動脈血酸素飽和度)と呼ばれ、SaO2とSpO2の値はほぼ同じ値になります。

この「パルスオキシメーター」は、計量法で厳しく規制されている体温計や血圧計と異なり計量法の規制はありませんが、厚生労働省が定める特定保守管理医療機器に分類され、管理基準が厳しく規定されていて販売には都道府県知事の許可が必要となっています。インターネット通販などで手軽に購入できるものもあるようですが、購入する際には、製品に医療機器認証番号があるか、販売者は許可をとった事業者であるか確かめることをお勧めします。

また、日本呼吸器学会によれば、使用に当たっては、測定値のもつ意味はその人の状態やかかっている病気によっても異なるため、測定値の判断は主治医など医療専門の方の指導を仰ぐことを勧めています。


●コロナウイルス検査について


全世界をパンデミックに陥れた新型コロナウイルス。風邪やインフルエンザと同様に飛沫や接触、エアロゾルによる感染が多く言われています。現在行われているコロナウイルス検査には、「PCR検査」「抗原検査」「抗体検査」がありますが、皆さんはこの3つの違いをご存じですか?ここでは、これらの検査法について簡単にご説明します。

① PCR検査

検査したウイルスの遺伝子を専用の薬液を用いて増幅させる検査方法です。鼻や咽頭を拭って細胞を採取し検査を行います。主に体内にウイルスが検査時点で存在するかを調べるときに用います。

感度は70%程度と言われており、検体採取をした場所にウイルスが存在しなかった場合などは感染していても陰性となってしまう場合があります。また、コロナウイルス以外でも陽性となる場合もあり、陽性=コロナ感染とは言えないようです。検査機関によっては陰性とせず、ウイルスは「検出せず」と表現する場合もあります。

② 抗原検査

検査したいウイルスの抗体を用いてウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する検査方法です。PCR検査に比べ検出率は劣りますが、少ない時間で結果が出ることや特別な検査機器を必要としないことから速やかに判断が必要な場合に用いられることが多くなっています。この検査で陽性となった場合は、PCR検査の受検をお勧めします。

9月27日に厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染の有無を調べる「抗原検査キット」の調剤薬局での販売を解禁しました。薬剤師が使い方や検査結果が出た場合の対応を説明した上での販売です。自分で鼻の穴に綿棒を差し込んで検体を採取して検査し、15~30分程度で結果が出るそうです。

③ 抗体検査

過去にそのウイルスに感染していたかを調べる検査です。ウイルスに感染すると形成されるタンパク質(抗体)が血液中に存在するかを調べます。現在そのウイルスに感染していないことの検査に用いることは難しいとされています。何故ならウイルスに感染した場合だけでなく、ワクチンを打ったことによって抗体が出来た場合にも陽性となってしまうからです。


新型コロナウイルス関連の情報については、東京都福祉保健局の

「新型コロナ保健医療情報ポータルサイト」https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/index.html

「新型コロナウイルス検査情報サイト」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/kensa/index.html

をごらんください。


最後に、コロナ感染症の予防は、手洗い、うがい、消毒、不特定多数の人との接触や会話を避け、ソーシャルディスタンスの確保とマスク着用と言った、基本的な行動が重要です。一人一人の行動で感染予防に努めましょう!


健康に関する計量や健康管理全般については、こちらもご覧ください。

(一社)日本計量機器工業連合会のホームページ 「はかる世界のあれこれ」

㈱タニタホームページ「健康のつくりかた」

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